《決算担当・経理》単なる会計処理を超え、経営的視点の判断力が磨ける環境@東京都新宿区のインターネット系企業
- 企業名
- ニフティ株式会社
- 想定年収
- 480万円〜650万円
- 職種
- 経理(決算担当)
- 勤務地
- 東京都新宿区
ホスティング会社のカスタマーサポートから、データセンターの運用、ネットワークエンジニアという異色の現場を経て、法務の道へ。
「成り行きではなく、自分の意思で決めてやれる仕事がしたい」
という強い想いで法務の世界へ飛び込み、現在、株式会社サイバーセキュリティクラウドの法務責任者として組織を牽引しているのが末廣貴奈氏だ。
オフショア開発、福祉用具・リネン、暗号資産交換業と、法務としても幅広い業界を渡り歩いてきた末廣氏に、同社を選んだ理由から法務組織のこれから、AIとの向き合い方まで詳しく話を聞いた。
まず、これまでのキャリアの歩みを教えてください。
もともとはホスティング会社でカスタマーサービスをしていました。途中で担当者がいなくなってしまい、サーバー構築のような仕事も急にやらされる、いわばSIerのような経験を積んでいたんです。その後、ホスティング会社で一緒に働いていた方から誘われて、データセンターの会社に転職しました。入社当初は運用グループに所属していたのですが、そこからネットワークグループに異動になったんです。ネットワークのことも右も左も分からない状態から、1から勉強し直しましたね。(末廣氏)
エンジニアの仕事から、法務へ興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。
エンジニア職は、自分がやりたくて選んだというより、成り行きでそうなったという感覚が強かったんです。このまま成り行きで進んでいいのか、そもそも自分はエンジニアという仕事に向いていないのではないか、と思うようになって。
自分自身の意思で決めてやれる仕事を探したいと考えていたときに、データセンター時代に仲良くさせてもらっていた法務の方から「弁護士資格がなくてもできる仕事だし、あなたは向いていると思う」と言われたんです。それを真に受けて(笑)、法務という仕事に興味を持ちました。
そこから勉強を始めて民間資格を取得したタイミングで、ちょうどグループ会社の法務担当者が産休に入ることになり、「誰か引っ張れる人はいないか」と声がかかりました。そこで私が立候補して、法務としてのキャリアが始まりました。(末廣氏)
これまでどのような法務経験を積まれてきたのでしょうか。
最初はオフショア開発を手がける会社の法務からスタートしました。その後、もう少し経験の幅を広げたいと考えて、福祉用具やリネン関連の事業を展開する会社の法務に転職し、4年ほど様々な法務業務を学びました。
その次が、サイバーセキュリティクラウドに入る前の前職にあたる、暗号資産交換業者での法務コンプライアンスです。当時はまだ暗号資産自体が国内に浸透しきっていない時期で、私が入った会社もライセンスを申請している段階でした。そこに参画したら、取引の一連の流れや暗号資産に関する知識、関連法規まで幅広く学べると思って選びました。(末廣氏)

サイバーセキュリティクラウドへの入社を決めた際、重視していたポイントを教えてください。
転職の軸は3つありました。
1つ目は、法務が「守り」だけではなく「攻め」の局面にも関われるかどうかです。それまでのキャリアは守りがメインで、攻めの局面に関わる機会が少なかったので、そこに関わりたいという思いがありました。
2つ目は、自分自身が意思決定に関わる裁量がどれくらいあるか、3つ目は、会社自体が本当の意味で成長フェーズにあるかどうかです。
前職の暗号資産交換業者は後発の立場で、本当の成長フェーズに至るまでに時間がかかる状況でした。ライセンスを返却して交換業自体をやめてしまう業者も少なくなかったので、毎年の成長スピードがなかなか変わらない環境だったんです。だからこそ、自社プロダクトを持っていて、そのサービスをどんどん展開しているフェーズにあるかどうかを重視していました。(末廣氏)
ご入社されてから2年7か月ほど経つとのことですが、実際に事業部や経営陣とどのように関わっていますか。
想像していた以上に、早い段階から声がかかる環境でした。
申込書の一文のような細かいところまで「法務的にどうですか」と意見を求められたり、新しいプロダクトやサービスを検討し始めた段階から会議に呼ばれるなど、「どうしたら実現できるか」を一緒に考えるパートナーとして見てもらえている実感がありますね。
新しいサービスの契約スキームを検討する際には、どういう枠組みなら実現できるかを自分で考え、事業部とやり取りしながら、契約書だけではなくフレームそのものを作る役割を担うこともあります。自分の仕事が事業部の進めるサービス、事業のスピードを支えているんだと感じる瞬間は多いです。(末廣氏)
入社前後でギャップはありましたか。
とにかく1つ1つを進めるスピードが、想定していたよりずっと速い。会社自体がどんどん成長に向かっているからこその速さなんだと思いますし、中途採用として即戦力を求められているんだと強く感じました。(末廣氏)
入社してから得られた経験について教えてください。
セキュリティに関する知識は、入社前はほぼゼロの状態でした。そこから、日々の業務を通じて様々なサービスやセキュリティに関わる知識を少しずつ吸収してきました。
もう一つ大きいのはM&Aです。これまでのキャリアでは実務に関わる機会がほとんどありませんでしたが、サイバーセキュリティクラウドはM&Aを積極的に進めているフェーズにあるので、そこに関与させてもらう機会が増えました。
もちろん弁護士の先生にも入っていただくので、法務DD(デューデリジェンス)をすべて自分たちで担うわけではありませんが、そのプロセスや契約交渉の進め方を実戦の中で学べるのは、自分にとって大きな経験です。
法務は契約書を見ているだけの仕事ではなく、幅広い領域をカバーすることが求められると感じています。私自身も、いわゆるフルスタックな法務としてスキルをもっと上げていきたいと考えています。タフではありますが、そのぶんスキルの伸びは早いと思います。(末廣氏)

一緒に働きたい人材像を教えてください。
まず大前提として大事にしているのは、法務を通じて事業に貢献したいという気持ちがあるか、です。契約審査のスキルや企業法務としてのスキルがあることも前提ですが、それ以上に、自分が関わった仕事が事業に貢献しているという感覚を持ちたい方にサイバーセキュリティクラウドは向いていると思います。
また成長フェーズということもあり、体制が整備しきれていない部分もあります。だからこそ、誰も整備できていない法的なフレームを作ることにやりがいを感じられる方には魅力的な環境だと思いますので、ぜひ一緒に働きたいですね。(末廣氏)
キャリアパスとしては、どのような道筋を描けるのでしょうか。
法務スタッフであれば、まずは契約審査から始めて、徐々に領域を広げていってもらいます。今私が担っているようなグローバルな案件や体制づくりに一緒に取り組むことで、法務スペシャリストを目指せるキャリアパスを考えています。
すでにスペシャリストクラスの方であれば、私がまだ気づいていない課題をどんどん発見してもらうことで、さらにその上のポジションを担ってもらいたいとも思っています。(末廣氏)
逆に、入社後の難しさはどんなところにありますか。
難しさはたくさんあります(笑)。裁量がある分、自律性と判断力がどうしても求められます。
正直に言うと、成長フェーズであるため私が把握できていないことも起きます。それに加えてスピードが非常に速いので、不確実な情報しかない中で判断しなければならない場面が頻繁にあります。
自分一人で解決できない問題も当然あって、そのときに誰を巻き込むか、どのタイミングで経営層に上げるかという能動的な判断を求められます。もちろんサポートできる部分はサポートしますが、自律性がないとなかなか厳しい環境だとは思います。(末廣氏)
どのような業界出身の方が活躍しやすいですか。
IT業界にいた方のほうが親和性が高く、キャッチアップも早いとは思います。
ただ、私自身のキャリアもずっとIT業界にいたわけではなく、福祉業界や金融業界など、いろいろな業界を経験してきました。なので、いろいろな業界で法務経験を積んできた方のほうが活躍しやすいと思いますね。(末廣氏)
経営層との関わりはどの程度あるのでしょうか。
頻発するというほどではありませんが、大きなアライアンス案件などでは経営層との関わりが出てきます。組織上、私の部門はCFOの管轄になっているので、M&A関連のNDAのやり取りなどでCFOとのコミュニケーションは比較的多いですね。CTOとのやり取りも含めて、経営層と直接関わる頻度は決して低くないと思います。(末廣氏)
法務としてリスクを判断する際、最終的にはどのように意思決定されているのですか。
法務から「このリスクがあるので、こういう対応ができるなら進めても問題ありません」という形で提示することが多いです。ただ、その対応が運用として実際にできるかどうかまでは、法務側では正確に把握しきれません。なので最終的には、事業部なら事業部の部長が「この対応で運用をカバーできる」と判断して進めるという形になっていて、事業部や営業部の部長が最終的な判断を担っている部分は大きいと思います。(末廣氏)
機密情報を扱う難しさもありそうですね。
私たちが扱っているのは、お客様の個人情報やログデータといった重要な情報です。セキュリティを掲げている会社だからこそ、万が一情報を漏洩させてしまったら目も当てられません。だからこそ、そこは特にシビアな目で見るようにしています。
事業部としては新しいプロダクトをどんどんリリースしたい、でも法務としては今の状態だとまだ難しい、というせめぎ合いは正直あります。どこまでのリスクを許容するのかをコミュニケーションしながら進めていく必要があって、バランス感覚は本当に難しいですね(笑)。
ただ、事業成長や新しい挑戦が頻繁にある会社だからこそ、瞬発力は確実に鍛えられると思います。(末廣氏)
サイバーセキュリティ領域ならではの、テック法務としての面白さを教えてください。
このサイバーセキュリティの領域は、規制の変化が本当に速いと感じています。各国のデータ保護法やサイバーセキュリティ規制の整備もどんどん進んでいて、しかもまだ答えが出ていない論点にも日々向き合わなければなりません。
大変ではあるのですが、判例や先行事例のない領域にリーガルの視点で取り組んでいるという感覚があります。もちろん一人ではできないので、顧問弁護士の先生と議論しながら整備していくプロセス自体に、純粋な面白さを感じています。(末廣氏)
海外案件の割合はどれくらいなのでしょうか。
件数ベースで見ると、海外案件は全体の2割ほどで、ほとんどが国内の案件です。
ただ、私たちが利用する第三者のクラウドサービスやSaaSは各国のものが多いので、その国の法律が適用される英文契約の割合はかなり増えていて、和文契約と英文契約の比率は6対4くらい、ほぼ五分に近づいています。
今後もシンガポールの子会社を起点にアジア圏を広げていくほか、欧州や南米といった地域への展開もあり得ると考えています。(末廣氏)
今後、法務組織としてどのような姿を目指していますか。
今は法務が私一人しかいません。できれば、法務という独立した部門の中で、M&Aや知財など様々な領域をメンバーでカバーできるようにしたいですね。
「守り」と「攻め」のバランスを取れる基盤を持った組織として、事業部を支えられる形にしていきたいです。
会社の成長が止まらない以上、やるべき領域もどんどん増えていくと思うので、そのタイミングに合わせて法務の人材も増やし、誰が対応してもワークする組織にしたいと考えています。(末廣氏)
AIとの向き合い方については、どのように考えていますか。
正直、しんどい部分もあります(笑)。AIについては著作権や個人情報まわりなど、法的にまだ明確になっていない部分が多く、分かりやすい判例があるわけでもありません。ファジーな論点が多い中で、法務としてはそうした観点から慎重に考えなければならないと思っています。
とはいえ、業務効率化のためにAIを使うことはもう当たり前になってきていますし、切り離せないものになっています。全部AI任せにしてしまうと重要な部分を見落としてしまう可能性もあるので、いかにうまく使いこなすかが重要です。
法務の業務でも一部AIを活用していますが、もっとうまい使い方があるはずだと思いながら、日々改善を試みています。開発側でもコード生成にAIを活用していて、当初はAIの利用ルールがない状態でしたが、今は利用ルールを整備して、その範囲の中で活用してもらっています。(末廣氏)
最後に、法務の仕事に感じている社会的な意義を教えてください。
私たちのプロダクトはAWSのマーケットプレイスでも展開していて、実際には100か国以上のお客様のセキュリティインフラを支えています。その事実は、日々の仕事の重みとしていつも感じています。
私たちが守っているのは、お客様の個人データをはじめとする重要な情報です。法務として適切な契約関係を整え、リスクを管理することが、そのままお客様のインフラの安全につながっています。
「守る」という仕事が二重の意味を持っているというのは、大きなモチベーションになっています。(末廣氏)
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