人事の転職は難しい?3つの理由と実務経験者の転職を成功させる方法

人事の転職は難しい?3つの理由と実務経験者の転職を成功させる方法

人事には幅広い役割があり、業務の進め方に関して自社の価値観・文化に大きな影響を受ける職種です。

そのためスキル・経験だけでなく、組織文化との不一致などが理由で転職が難しい場合があります。

本記事では、人事経験者の転職が難しい理由と転職を成功させるためのポイントを解説します。

人事に強い転職エージェント3選

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人事の転職支援に強い、人事職特化の転職エージェント。
人事の働き方を理解したアドバイザーが転職をサポート。人事の実務経験者でキャリアアップを目指す方におすすめ。

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日本マーケティングリサーチ機構調べによると、管理部門におすすめしたい転職サービスNo1とされている。
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人事経験・スキルに合わせた求人提案をしてくれるので、初めての転職でも安心して始められる。スカウトでの転職ができるのも特徴の一つ。

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人事の転職が難しいと言われる3つの理由

人事経験者の需要は高いものの、経験者だからといって必ずしも転職が成功するわけではありません。

人事経験者が転職市場で成功するためにはさまざまな課題を乗り越える必要があります。

応募先が求めるスキルや経験とのギャップ

人事経験者が直面しがちな課題のひとつは、応募先企業が求めるスキルや経験と自身のキャリアとのギャップです。

実務経験領域の狭さやマネジメント経験の少なさが課題となるケースが少なくありません。

たとえば、採用や労務管理など特定分野の経験しかない場合、制度企画やタレントマネジメントのような広範なスキルが求められるポジションへの応募が難しいのが現状です。

また、一定の年次を重ねた人事経験者には、チームを率いた経験や部門横断的なプロジェクトを主導した実績が求められることが多く、これが不足していると選考で不利になることがあります。

人事の場合は、これまでの経験を数値化しづらいためアピールにつながらないことも課題です。

採用人数や制度導入後の効果測定などによって具体的な成果を数値で示せればよいのですが、数値化が難しい業務の場合は実績が評価されない場合があります。

組織風土や文化との不一致

人事職は組織文化に深く関わる職種であるため、応募先企業の風土や価値観と自分の働き方や考え方が一致しない場合、選考でマッチしないと判断されることがあります。

たとえば、大企業のルール重視の環境に慣れている方が、スピード感や柔軟性を求められるスタートアップに転職した際に苦労するケースが典型的です。

また、異業界への転職では、その業界特有の人事課題や文化に対する理解が浅いと見られ、選考で不利になることもあります。

ほかの応募者との差別化対策が必要

人事職は、人気職ゆえに経験者でも競争が激しい傾向があります。

そのため、転職活動ではほかの人事経験者との競争が避けられません。

その中で差別化ができていない場合は応募先に選ばれないことがあります。

特に採用や労務管理など、比較的多くの人が経験している分野では、自分だけの強みをアピールするのが難しいです。

自身のスキルが企業の成長にどう貢献するのかを具体的に説明できない場合は、ほかの応募者に埋もれてしまう可能性があります。


人事の転職市場動向

人事職の転職市場における、近年の動向について解説します。

人的資本開示を背景に人事経験者の需要は増加

近年、企業の人的資本開示に注目が集まっており、人材戦略を経営の中心に据える動きが加速しています。

これにより、採用・人材育成・従業員エンゲージメント向上といった分野について専門知識をもつ人事経験者の需要が高まりました。

ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が注目される中で、人事部門は企業価値向上に直結する重要な役割を果たすようになっています。

そのため、人事職の転職市場では自社の人的資本を定量化し、戦略的に活用できるスキルをもつ人事人材が高く評価されます。

グローバル市場に対応できる人事人材の需要が高い

事業の海外進出を進める企業や、外国人従業員の採用を強化する企業では、グローバル市場に対応できる人事人材への需要が高まっています。

特に、海外拠点の設立や運営サポート、外国人従業員の採用・育成、グローバルな人事制度の設計などの経験があるとアピール可能です。

グローバル化を推進する企業では、多文化理解や英語でのコミュニケーション能力が求められるだけでなく、国ごとの労務管理や法規制に対応できるスキルも必要になります。

制度企画やHRBP経験がある人事人材は希少価値が高い

人事分野の中でも、報酬制度や評価制度の企画・設計、タレントマネジメント、HRBP(Human Resource Business Partner)としての経験をもつ人材は注目されています。

これらの分野では、単なる実務遂行スキルではなく、ビジネス目標達成に向けた戦略的視点が求められるため、転職市場での評価も非常に高いのが特徴です。

HRBPは事業部門と密接に連携し、経営課題を解決するための人事戦略を立案・実行するポジションとしてグローバル企業や成長中のスタートアップ企業で重要視されています。

人事の転職でよくある理由

人事職として活躍している方が転職を考える背景には、さまざまな理由が存在します。

特に多い理由として、年収の向上や経営状況への不安、ライフステージにあった職場環境の確保が挙げられます。

年収向上

人事職の年収は、業務内容や企業規模によって差があります。

そのため、年収が上がらず「これまでの経験や成果が十分に評価されていない」と感じることが、転職を考えるきっかけとなることが少なくありません。

具体的には、「成果を出しても昇給や賞与に反映されない」「責任が増えたにもかかわらず年収が変わらない」などの理由で転職を考えるケースが多いです。

自分のスキルや経験に見合った給与を得たいと考えるのは自然なことです。

実際、転職を通じて大幅な年収アップを実現するケースも多く、人事経験者が新たなキャリアに挑む大きな原動力となっています。

経営状況への不安

勤務先の企業の経営状況や将来性に不安を抱き、より安定した環境を求めて転職を検討するケースもあります。

たとえば「事業戦略が不透明で組織全体の方向性が見えない」「将来的な成長や事業継続性に疑問を感じる」といった不安・疑問です。

業績悪化によるリストラや人事予算の削減など、目に見える形での経営状況の不安定化がきっかけになる場合もあります。

人事部門は、企業の状況を近くで把握できる部署・ポジションであるため、ほかの職種よりも経営の動向に敏感です。

そのため、自社のリスクを察知し、早めに行動を起こしたいと考える人が多くいます。

ライフステージにあった職場環境の確保

年齢やライフステージの変化にともない、働き方の柔軟性や福利厚生の充実度を重視するようになるケースも増えています。

たとえば、子育てや介護をしながら働ける職場を探しているケースや、長時間労働や出張が多い現状を改善したいといったケースです。

現在の転職市場では、企業がテレワークや時短勤務などの多様なニーズに応えられる職場環境を提供する動きが活発化しています。

こうした背景もあり、より働きやすい職場環境を求めて転職するケースが多いです。

人事が任される仕事内容

人事の仕事は多岐にわたるため、人事経験者であっても自分がこれまでに携わってきた領域に偏りがちで、ほかの分野まで十分に理解していないケースが少なくありません。

あらためて人事の主要な業務内容と重要性を理解することで、人事職としてのキャリアの幅を広げられます。

採用

採用は、企業の未来を形作る人材を見つけ出し、採用するためのプロセス全般を指します。

新卒採用と中途採用では目的や手法が異なり、以下のような幅広い業務が含まれます。

  • 採用計画の立案
  • 求人媒体の選定
  • 応募者のスクリーニング
  • 面接の実施
  • 内定者フォロー など

また、近年では採用活動にデータ分析を取り入れ、ターゲット人材の特定や選考プロセスの効率化を図る「データドリブン採用」の重要性が高まっています。

この分野は単なる人材確保にとどまらず、企業のブランディングや競争力向上にも寄与するため、深く知っておく価値があります。

人事評価

人事評価は、従業員のパフォーマンスを適切に測り、評価結果をもとに昇給や配置転換などの意思決定をおこなうプロセスです。

評価制度の設計や運用には公平性を保つための基準設定や評価者の教育、従業員へのフィードバックといった綿密な準備が必要です。

また、評価制度を通じて従業員のモチベーションを高めることが求められるため、制度設計だけでなく、運用面でのコミュニケーション力も重要です。

これまで評価に関わったことがない場合は、この分野の知識を深めることでキャリアの可能性を広げられるでしょう。

人材育成、人材開発

人材育成・人材開発は、従業員のスキル向上やキャリア形成を支援することで、組織の成長につなげる活動です。

たとえば、以下のような業務があります。

  • 研修プログラムの企画・実施
  • リスキリングの企画・実施
  • リーダーシップ開発
  • 次世代経営層の育成 など

人材育成や人材開発では、企業の戦略に合わせて必要なスキルを特定し、それを従業員が効果的に習得できるようなプログラムを設計する能力が求められます。

この領域に携わることで、組織全体のパフォーマンス向上に寄与できるため人事としての価値を大きく高めることが可能です。

労務

労務管理は、従業員の労働条件や福利厚生を適切に管理し、法令遵守を確保する業務です。

具体的には以下の業務があり、従業員が安心して働ける環境を整える役割を担います。

  • 労働時間の管理
  • 給与計算
  • 社会保険手続き
  • 職場環境改善 など

また、労使トラブルが発生した際の対応や就業規則の改定、労働組合との交渉なども含まれます。

このため法令の正確な知識や慎重な判断力が求められる領域です。

この分野に精通することで、企業運営の土台を支える人事職になることができます。

人事の市場価値を高められる資格やスキル

人事人材としての市場価値を高めるためには、資格やスキルの習得が役に立ちます。

以下では、人事経験者がキャリアアップを目指す際、特に有用な資格・スキルについて解説します。

社会保険労務士

社会保険労務士は、労働法や社会保険に関する専門知識をもつ国家資格です。

特に労務管理に携わる人事経験者は、社労士資格を取得することで法令遵守やリスク管理のスキルを高められます。

給与計算や就業規則の作成といった実務にも精通します。

また、社労士資格を取得することで企業内での労務問題に対して適切な対応ができるようになり、人事領域での信頼性と市場価値向上につながるでしょう。

キャリアコンサルタント

キャリアコンサルタントは、従業員のキャリア開発やキャリア形成を支援する専門知識とスキルを学ぶ資格です。

資格取得によって従業員との信頼関係を構築し、適切なキャリア相談ができるようになるため、組織のエンゲージメント向上や離職率低下にも寄与します。

また、キャリアコンサルタントとしてのスキルは企業の研修プログラム設計にも活用できるため、戦略的な人事施策を打ち出せる人材として評価されるでしょう。

語学力

グローバル化が進む現代では、語学力の重要性がますます高まっています。

特に外資系企業やグローバル展開を進める企業での人事業務に欠かせないスキルです。

語学力を高めることで、海外拠点の人材管理や外国人従業員の採用、海外研修プログラムの企画・運営など、活躍の場が大幅に広がります。

TOEICなどのスコアを高めておくと語学スキルを客観的に証明でき、転職市場でアピール可能です。

AIやデータの活用スキル

人事業務におけるデータ分析やAI活用は、人事業務の効率性と正確性を向上させるだけでなく、戦略的な意思決定をサポートするための重要なスキルです。

たとえば、採用プロセスにおける応募者データの分析、従業員のパフォーマンスデータを用いた評価制度の改善、離職率の予測分析などがあります。

AIやデータの活用スキルを身につけることで、データドリブンな人事戦略を実行できる人材として重宝されます。

新しい人事戦略を提案する能力

予測不能なVUCA時代と言われる現代では、既存の人事施策にとどまらず、新しい人事戦略を提案できる能力が求められています。

たとえば、ハイブリッドワークに適応した人事制度や、多様性を推進する施策の提案などが挙げられます。

こうした能力を高めるには、トレンドの把握や経営戦略の理解が欠かせません。

また、組織の課題解決に向けたプランを立案する実践的なスキルを磨けば経営層からの信頼を得ることができ、市場価値も大きく向上します。

人事の転職を成功させる6つの方法

人事経験者が転職を成功させるためには、以下のポイントに注意を払いながら準備を進めることが大切です。

成果や実績を数値で表す

転職活動では、自分の実績や成果を数値で伝えることが大切です。

人事職の成果は数値化が難しい部分もありますが、採用数や離職率、従業員満足度の向上など、具体的な数値で表現できる成果もあります。

もし数値化が難しい場合は、新制度への移行や革新的なプロジェクトへの参加経験をアピールするのも有効です。

採用フローの効率化や労務管理の改善など、業務の変革に携わった経験を強調し、自分がどのように組織に貢献したのかを明確に伝えましょう。

応募先のビジョンへの共感を示す

志望動機を作成する際には、応募先企業のビジョンや価値観に共感する姿勢を見せることが大切です。

企業は、自社の文化や戦略に適応できる人材を求めています。

そのため、企業理念に共感し、それにもとづいた人事施策を提案できることを伝えるのが効果的です。

こうすることで、自分が応募先企業にとって価値ある人材だと印象付けることができます。

応募先の人事部門の課題への理解を深める

応募先の人事部門が直面している課題を理解し、その解決にどのように貢献できるかを具体的に示すことも重要です。

たとえば、採用活動の強化が必要な企業に応募する際には、どのような手法を使って人材の確保を効率化したかを伝えます。

社員の定着率が低いことが課題の企業には、どのような施策で社員のエンゲージメント向上に取り組んだかをアピールします。

応募先の現状を調査し、その課題に対して自分がどのように寄与できるかを考え、面接時に具体的な提案をすることが効果的です。

転職先の企業規模をあわせる

現在の勤務先と転職先の企業規模をあわせることも大切です。

中小企業から大企業への転職も可能ですが、企業規模にあわせて転職活動をおこなうほうが成功しやすい傾向があります。

たとえば大企業では複雑で専門的な人事業務に携わる機会が多く、中小企業では幅広い業務に対応する柔軟性が求められることが多いです。

自分の経験やスキルが応募先企業の規模に適しているかを見極め、その企業のニーズにもっともマッチする形でアピールしましょう。

転職エージェントへ相談する

人事経験者は採用側の視点を理解していることから、転職活動を自力でおこなうケースが多く、転職エージェントを使わないケースも多々あります。

しかし、ここまでお伝えしたように人事の転職は経験者でも難しい場合があるため、転職活動の際にはエージェントの活用がおすすめです。

客観的なアドバイスを受けられるだけでなく、非公開求人の紹介や応募先企業の情報収集といった面で効果的です。
公式サイト:https://beet-agent.com/

人事の転職はBEET-AGENTへ相談を!

BEET-AGENTは管理部門に特化したエージェントです。

人事のキャリアや業務内容に詳しく、専門的なアドバイスやサポートを提供できます。

特にリーダーやミドルクラスポジションの転職支援に実績があるため、経験豊富な人事人材におすすめです。

新たな視点を得る機会になるため、転職を検討中の方はぜひご相談ください。

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