法務のキャリアプラン|プランの重要性や具体的な策定ステップ、注意点を解説

法務のキャリアプラン|プランの重要性や具体的な策定ステップ、注意点を解説

法務人材として理想のキャリアを実現するためには、事前にキャリアプランを策定することが有効です。計画的かつ効率的に行動できるようになるため、最短でのキャリア達成につながります。
本記事では法務のキャリアプランをテーマに、プランを立てる重要性や具体的な立て方、注意点などを解説します。法務のさまざまなキャリアパスも紹介するため、キャリアプランの策定にお役立てください。

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目次

法務のキャリアプランを立てることの重要性

キャリアプランを立てることでどんなメリットがあるのでしょうか?キャリアプランを策定する重要性について解説します。

明確な目標と方向性にもとづき行動できる

キャリアプランを立てることで、自身のキャリアに対する明確な目標を設定し、その達成に向けた具体的な方向性をもつことができます。これにより、日々の業務が短期的な目標や長期的なビジョンに合致しているかを確認しながら働くことができます。

また、キャリアプランにもとづいて、自分の時間や労力を効率的に配分することが可能です。たとえばどのスキルや資格に重点を置くべきか、どのような経験が必要かを計画的に決めることで、効率的に目標達成に近づくことができます。

スキルや知識、資格を計画的に取得できる

法務は法律や規制の変化にその都度適応し、スキルを継続的に更新する必要がある職種です。キャリアプランを立てることで、必要なスキルや資格、経験を計画的に取得して専門知識や能力を向上させることができます。これにより、より高いポジションや専門的なポジションなど自身が希望するキャリアを展開可能です。

モチベーションを維持できる

キャリアプランを考えることで、自分の成し遂げたい目標やビジョンを常に意識することができ、モチベーションを高く保つことができます。具体的な計画があれば、困難な状況に直面しても、目標達成に向けた取り組みを続けやすくなるはずです。

また自分のキャリアに対する明確な計画をもつことで、達成感や満足感を得やすくなります。具体的な目標を達成することで、職業的な満足感が高まり、より充実したキャリアを送ることができます。

将来のキャリアチェンジや転職に備えられる

キャリアプランを作成することで、将来的なキャリアチェンジや転職に備えることができます。転職活動やキャリアの変化において、事前に計画を立てておくことで、スムーズに新しい職場環境に適応しやすくなるはずです。必要なスキル・資格・経験を明確にし、それに向けて計画的に行動することで、転職先で求められるスキルセットを事前に備えることができます。

法務のキャリアプランを立てる5ステップ

キャリアプランの具体的な立て方としては、以下のステップがあります。

  1. キャリアビジョンの明確化
  2. 短期~長期の目標設定
  3. 具体的な行動計画の策定
  4. 必要なスキル・経験・資格の特定
  5. 定期的な見直し

それぞれのステップについて解説します。

キャリアビジョンを明確にする

キャリアプランの最初のステップは、自身のキャリアビジョンを明確にすることです。これは、将来的にどのような法務人材になりたいのか、どのような役割を果たしたいのかを考えることです。たとえば将来的に大手企業の法務部門で働きたいのか、あるいは法律事務所で働く弁護士になりたいのか、そのビジョンを具体的に描くことが重要です。

法務にはさまざまなキャリアパスがあり、それぞれのキャリアパスにおいて必要なスキルや経験が異なります。そのため、自分が目指すキャリアパスを選び、それに合わせたプランを立てることが大切です。

短期~長期の目標を設定する

キャリアビジョンが定まったら、その実現に向けた具体的な目標を設定します。目標は、短期的なもの(1年~3年以内)と中・長期的なもの(5年〜10年)の両方を設定しましょう。たとえば短期的には特定の法務スキルや知識を習得すること、長期的には管理職に昇進することなどが考えられます。

具体的な行動計画を立てる

設定した目標を実現するために、具体的な行動計画を作成します。たとえば特定の法務分野で専門性を高めたい場合、その分野に関連するプロジェクトに参加したり、専門書を読んだりといったことが考えられます。

行動計画を立てる際には、ある程度の期限を設定することが重要です。期限を設けることでモチベーションを維持しつつ、目標達成に向けた進捗を管理しやすくなります。

必要なスキルや経験、資格を特定する

法務においては、専門的なスキルや資格の有無がキャリアの進展に大きく影響します。そのためキャリアプランには、必要なスキルや資格を特定し、それをどのように取得するかの計画を含めることが重要です。

たとえば法務で管理職ポジションを目指す場合に必要なスキルとしては、マネジメントスキルや契約交渉スキルなどがあります。必要な経験としては、部門のマネジメントやチームの指導経験などが挙げられるでしょう。弁護士資格などの特定の資格が必要なら、資格取得のための試験対策や学習計画を立て、どのタイミングで資格取得を目指すかを決定します。

キャリアプランの進捗確認と定期的な見直しをおこなう

キャリアプランは一度作成したら終わりではありません。定期的にプランの進捗を確認し、必要に応じて見直すことが重要です。市場の変化や自分の状況に応じて柔軟に対応し、常に最適なキャリアプランを維持することで理想のキャリアに近づきます。

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法務のキャリアプランを策定する際の注意点と対策

キャリアプランの策定にあたっては以下の点に注意が必要です。

目標が不明瞭だと具体的な行動計画を立てられない

キャリアビジョンや目標が不明確であると、具体的なアクションプランが立てられず、キャリアの方向性が定まらないことがあります。

そのためキャリアプランを策定する際には、まずは自己分析を丁寧に実施することが大切です。自己分析を通じて自分の強みや興味、価値観を理解しましょう。そのうえで法務部門の管理職を目指すのか、専門分野のスペシャリストを目指すのかといった具体的なキャリアパスや目標を定めます。

必要なスキルや資格の不足がキャリアの進展を妨げる

法務は専門性が高い職種なので、必要なスキルや資格が不足している場合にキャリアの進展が遅れることがあります。そのためキャリアプランの策定において、自身のスキルを継続的に向上させるための計画を含むことが必要です。

スキルや資格の習得に関しては、時間や費用、家族の協力などのリソースが不足するとキャリアプランの実行が難しくなることがあります。そのためキャリアプランの中でもとくに重要な要素を優先し、リソースの配分を最適化することが大切です。費用については、必要な費用を事前に見積もり、適切に資金管理をする必要があります。

環境や状況の変化に対する柔軟な姿勢をもつ

キャリアプランを策定したあとも、所属する企業や業界、個人の状況が変わることがあります。新たな技術が登場したり、法律が大きく変わったりといったこともあるでしょう。固定的なプランに固執してしまうと、これらの変化に対応できずに計画が頓挫する可能性があります。

キャリアプランは変化に応じて、柔軟に見直すことが大切です。定期的にキャリアプランを見直し、環境や状況の変化に対応できるようにしましょう。

プライベートとのバランスも考慮してプランを策定する

キャリアの目標を追求するあまり、プライベートとのバランスを欠くと、ストレスや負担が強まりキャリアプランを遂行できなくなる可能性があります。そのためキャリアプランを立てる際には、プライベートの時間やライフスタイルも考慮に入れることが必要です。

たとえば「フレックスタイム制度やテレワークを利用して仕事とプライベートの時間を柔軟に調整できる環境を整える」「自分が楽しめる趣味や活動を計画に組み込み、リフレッシュする時間を確保する」といった意識をもつことが考えられます。

法務の代表的なキャリアパス

法務にはさまざまなキャリアパスがあるため、キャリアプランの策定にあたってキャリアパスの種類を知っておくことが不可欠です。法務の主なキャリアパスを確認しておきましょう。

法務のスペシャリスト・ゼネラリストになる

まずは法務部門で経験を積み、法務人材としての価値を上げることが考えられます。法務部門ではスペシャリストになるケースと、ゼネラリストになるケースがあります。

法務スペシャリストとしてのキャリアパスは、特定の法務分野に特化して深い専門知識をもつことが求められます。たとえばコンプライアンスや知的財産権などの分野に特化し、その領域での専門性を高めることで、企業内での価値を高めることができます。

法務ゼネラリストとしてのキャリアパスは、広範な法務知識をもち、さまざまな法務領域をカバーすることが求められます。複数の法務領域に精通することで、幅広い知識と経験を活かして、法務戦略の策定やリスク管理などより広範かつ上流の業務を担当することができます。

法務の管理職に就く

法務部門で経験を積むと、法務部門の管理職に昇進するキャリアパスも見えてきます。法務の管理職は法務チームのマネジメントや戦略的な法務アドバイスの提供、部門の予算管理や他部門との連携を強化する役割などを担います。

管理職になることで、法務部門の全体的な運営に関与するとともに、企業全体の法務戦略にも影響を与えることができます。法務戦略が事業展開に直結する業界の場合には、事業の成長や売上アップに貢献することができるでしょう。

CLOになる

CLO(Chief Legal Officer)は企業の法務部門の最高責任者であり、企業の法務戦略を策定し、実行する役割を担います。企業の法務問題を全般的に統括し、経営陣との連携を密にしながら、法的リスクの管理やコンプライアンスの強化を図ります。

CLOを目指すには、豊富な法務経験とともに経営知識・センスやリーダーシップ、企業全体のビジョンを理解する能力が必要です。これらの能力を習得するためには、法務に注力するだけでなく、経営やマネジメントについて勉強したり経営層の考え方を吸収する必要があります。

他社の法務に転職する

転職し、他社の法務部門で経験を積むことも有力なキャリアパスです。異なる業界や企業文化の中でこれまでの経験を活かすことで、より広範な視点や新たなスキルを得ることができます。異なる環境での適応能力を高めることや、業界特有の法務課題に対処することで専門性の幅を広げることも可能です。

また自社で管理職を目指していたもののポジションに空きがなく昇進できないといった場合も、転職することで管理職への道が開けることがあります。法務の人材不足が深刻化しているため、管理職候補を募集する求人が増えています。

法務コンサルタントになる

法務コンサルタントは、クライアント企業や組織に対して専門的な法務アドバイスを提供する職種です。コンサルティング会社に所属するほか、独立してコンサルタントとして働く方法もあります。

法務コンサルタントになることで、さまざまな企業やプロジェクトに対して専門知識を提供し、法務戦略の構築や問題解決に貢献することができます。独立する場合は、自身の専門性やネットワークを活かして仕事ができ、その成果や報酬が直接自分に返ってくるためやりがいを感じやすいでしょう。

法律事務所で働く

事業会社の法務経験を活かし、企業法務系の法律事務所で働くキャリアパスがあります。

法務の経験が活かせるポジションとしては、パラリーガルや弁護士秘書、事務員などがあります。これらのポジションでは法律文書の作成や管理、クライアントとの連絡、案件のサポートなどが主な業務です。これまでの経験・知識を活かしつつ、より専門性が高い案件に接することができるでしょう。

将来的には、弁護士や司法書士を目指したいという考えの方も多いでしょう。その場合は、実務経験が積める法律事務所への転職がおすすめです。

士業資格を取得して専門家として働く

弁護士や司法書士、行政書士などの士業資格を取得することで、法律の専門家にキャリアアップすることができます。資格取得によって得た専門知識によって確かな法律サービスを提供できることは、大きなやりがいになるでしょう。専門家として実績を積めば、開業することも可能です。

士業資格を取得すると、事業会社内で働くインハウスローヤーの道だけでなく、士業系事務所に転職するキャリアパスが選べるようになります。キャリアの幅が大きく広がるほか、年収・待遇アップも期待できるため、向上心が高い人はぜひ目指してみてください。

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法務のキャリアプラン策定は転職エージェントへの相談が有効

法務のキャリアプランを策定する際には、転職エージェントを利用することが役立ちます。とくにキャリアカウンセリングとプロの視点からのアドバイスが効果的です。

キャリアカウンセリング

転職エージェントによるキャリアカウンセリングでは、的確なヒアリングによって潜在的な希望や目標を明確にしてくれます。求職者はエージェントとの対話を通じて、自分の強みや興味、価値観を再認識できます。これにより、自分が本当に望むキャリアの方向性が見えてきます。

またヒアリングを受けることで、自分が達成したい目標やキャリアのゴールが具体的に定まります。これにより、実現可能なプランを構築できます。さらに、現状のスキルや経験に対する客観的なフィードバックを受けることで、自分の認識と第三者目線のすり合わせができます。これにより、過大評価も過小評価もせずに正しく自己分析ができるようになるでしょう。

市場分析にもとづくアドバイス

転職エージェントは、法務分野の最新の市場動向や求人状況に関する深い知識をもっています。法務分野における現在のトレンドや需要の高いスキルセットについて情報を提供してもらえるため、どのようなキャリアパスが市場で評価されるかを知ることができます。自分の状況と市場を照らし合わせて、どんなスキルを磨くべきか、どんなキャリアパスを選ぶべきかの参考にできるでしょう。

また転職によってキャリアの実現を目指す場合には、希望に合う求人情報を提供してもらえます。ただ希望に合うだけでなく、市場価値を分析したうえでチャレンジ可能な求人を提案してくれます。応募先企業の文化や業務内容なども詳しく知ることができるため、転職のミスマッチを回避できます。

法務のおすすめ転職エージェント

法務人材が転職エージェントに相談するなら、以下のエージェントがおすすめです。

BEET-AGENT

BEET-AGENTは、法務や知財などの管理部門系職種を専門に扱う転職エージェントです。法務専門のキャリアアドバイザーが在籍しており、キャリアプランの策定から求人提案まで一貫してサポートしてくれます。法務の転職を検討するなら、まず登録しておきたいエージェントです。

公式サイト:https://beet-agent.com/

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NO-LIMIT

NO-LIMITは、弁護士に特化した転職エージェントです。法律事務所だけでなく、企業内弁護士を求める企業の求人も豊富で、弁護士の知見を活かした多様なキャリアを検討できます。法務から法務への転職はもちろん、法務未経験で転職したい弁護士の方の転職支援実績もあります。弁護士のほか、弁理士や社労士などの有資格者におすすめです。

公式サイト:https://no-limit.careers/

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まとめ

法務人材がキャリアプランを策定することで、ゴールに向かって計画的に、スキルアップやキャリアアップを進めることができます。また業界や市場のニーズに合わせて柔軟にプランを再構築することで、より達成率が高まることでしょう。

法務は専門性が高くキャリアパスの種類が多いため、自分の考えや希望だけでキャリアパスを構築するのではなく、転職エージェントを活用して第三者目線を取り入れることが大切です。エージェントサービスは基本的に無料で利用できるため、最大限に活用して、理想のキャリアを歩む手立てとしましょう。

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